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【書評】人体600万年史 科学が明かす進化・健康・疾病 ーなぜ人は太るのかが良く分かりますー

太ると理解していても、ヒトはなぜ食べることを止められないのでしょうか?それも、太りやすいお菓子やジュース、炭水化物ばかり。

本書は、人類600万年の長い歴史を紐解いて、如何にして人類が進化したのかを説明しつつ、それに対して答えを出しています。

そして、本書を読めば、私達現代人が健康に、なおかつ長寿をまっとう出来るヒントを手にいれることが出来るでしょう。

サルとヒト

本書は3部構成となっており、第一部の「サルとヒト」では、チンパンジーと共通の祖先を持つ類人猿がなぜヒトとして独自の進化を遂げたのか?そして、どのような進化の歴史を歩んだのかを解説しています。

例えば、直立二足歩行。

これはヒトをヒトたらしめる最大の特徴ですが、致命的な弱点があります。

それは、四足歩行の動物に比べると全速力のスピードが大きく落ちてしまい、またその全速力のスピードを維持出来る時間が極めて短いことです。

これではまともな狩りなど出来そうにありませんが、二足歩行が四足歩行に比べて大きく有利な点があるのです。

それは、圧倒的な持久力です。

二足歩行は、全速力で長時間走ることは出来ませんが、マラソンのようにランニングをしつつ、長時間に渡って獲物を追い続けることが出来るのです。

狩りといえば、ライオンのように一瞬で勝負が決するように思いますが、ヒトに限って言えば、じっくりとジワジワと追い詰めて獲物を捕獲していたのです。

実は、このマラソン型の狩猟方法が、ヒトにより多くの脂肪分を体内に蓄積するよう進化を促したのです。

農業と産業革命、現代

第二部は農業と産業革命。第三部は現代の構成です。

ヒトが農業を行うようになったのは、わずか1万年ちょっと前。

つまり、進化の観点からは、定住して脱穀した米や麦類を常時主食とするようにヒトの身体がデザインされておらず、ここに様々なミスマッチが生じています。

その代表例が虫歯や脚気、壊血病などです。また、家畜を飼ったり人口密度も増加したため、様々な感染症に罹患するようになったのです。

そして、産業革命。

初期の頃は狩猟採集の時代に匹敵するほどカロリーを消費していましたが、時代が下るにつれて、徐々にそれを止めてしまったのです。

しかし、ヒトの進化は事実上狩猟採集時代にフィットしたままですから、より多くのカロリーを欲する本能はインプットされたままなのです。

そう、だからこそ我々は食べることを止められないのです。

結果、2型糖尿病などの慢性疾患患者が世界中で増えていくことになったのです。

また、睡眠についても想像のとおり不足気味になっており、日が沈めば就寝し、日の出とともに起床という、当たり前のライフサイクルが崩れたことにより、身体に様々な悪影響を及ぼしています。

現代人が健康に過ごすにはどうすれば良いのか

本書を読むと、現代人が健康に過ごすには、どのような生活をすれば良いのかが分かります。

著者がアメリカ人であることから、我々日本人には、それは当たり前のことでは?という健康に関するアドバイスが散りばめられています。

よく言われところの

  • 良質な睡眠
  • 適度な運動
  • バランスの良い食事

を心がければ、それなりに健康的な人生を歩めそうだな、ということが理解出来ると思います。

その他にも知的好奇心を刺激する様々なトピックが取り上げられおり、本書は自然科学のジャンルでは、指折りの面白さであると言えます。

Go For Broke!

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