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【書評】子育ての大誤解-重要なのは親じゃない-

子育てに悩める子羊たちよ、まずはこの本を読みなさい。

この本をたった一言で要約すると「親がどう育てようが、子どもはなるようにしかならない」です(もちろん、虐待やネグレクトは論外)。

ハードカバーは絶版になっているため、プレミア価格となっていましたが、2017/8/24に文庫本が発売されましたので、この機会に紹介します。

子どもは仲間の集団の中で人格を形成する

親が子どもの人格形成に影響を及ぼせない(なるようにしかならない)のなら、子どもは何によって人格を形作るのでしょうか。

著者はこう述べています。

子どもたちはある決まった特徴をもって生まれてくる。遺伝子はある性格の素因をつくるが、環境によってそれを変えることもできる。その環境とは、「育ち」すなわち親が与える影響ではない。家の外の環境、仲間たちと共有する環境である。

厳しい躾を施したか、甘えさせたのか、片親なのか、保育園育ちなのか、出生順位なのか、親の愛情の大小なのか(一般的に末っ子が溺愛されやすい)、と言った日々マスメディアで言われるような事は、子どもの人格形成には影響を及ぼさないようなのです。

子どもは子どもに強く影響を受ける

子どもって、自分と同じ年齢か、ちょっと年上の子どもに強く惹きつけられますよね。

電車に乗っていても、子どもは他の子どもの顔をじっと見つめています。

私の娘は、ある日突然浜言葉のような、変な訛りで喋るようになりました。もちろん、保育園で覚えてきたのです。

家でいくら標準語で喋ろうとも、仲間の言葉を覚える方がずっと重要なのです。

家庭と家庭外の人格は違う

皆さんの子どもは食べ物の好き嫌いがありますか?

私の娘は、野菜が大嫌いです。

しかし、保育園では全部残さず食べ、野菜もおかわりする、と保育士さんは言っています。

実は、これも研究されているようで、子どもの家庭内と家庭外の食べ物の好き嫌いを調査したところ、相関関係が僅かしか無いのです。

幼少児の家での行動(母親が質問用紙に記入)と保育所での行動(行動観察もしくは保育者への聞き取り)を調査したところ、研究者たちは子どもたちの行動が一致しないことに気づいた。「幼少児が実際にどう行動するかは、家の中か保育所かという状況によって体系的に違ってくる」とある研究者は認めている。

あなた(親)の前で見せている子どもの人格は、子どもの人格のうちの一つでしかないのです。

大人も人格を使い分けている

皆さんも、実家に帰れば子ども扱いされませんか?

それもそのはず。親も家での人格と社会(仕事)での人格を使い分けているからです。

親の前で見せる人格は、それ専用の人格です。

親が自分の仕事姿を見ると、きっと驚くと思いますよ。

理想的な家庭外の環境を提供しよう

子育ての方法が子どもの人格に影響を及ぼさないのなら、親は子どもへ何をしてやればいいのでしょうか。

それは答えが出ていますよね。

そう、理想的な家庭外の環境を提供することです。

実はここがポイントで、子どもは親の影響は受けないのですが、親同士が作るコミュニティの影響(空気)は多いに受けるのです。

人は自分の子どもたちを友人や隣人たちと同じように育てるのであって、親に倣うわけではない

平たく言うと、学校が荒れている地域は、その地域に住む親も若かりし頃は荒れていて、今もそんな感じの人が多いということです。

子どもは、仲間外れになることを嫌がります。DQNな振る舞いをしないと仲間に外れになるのなら、進んでDQNになるということです。親がいくら注意しても子どもは一向に聞き入れません。

つまり、子どもに理想的な人格を形成させようとするのなら、理想的な親が多く住む地域で子どもを育てる方法が有効なのです。

しかし、これもその可能性が高いよ、と言っているだけであって、本人の気質(遺伝子)も多いに影響します。

子どもの犯罪に親の責任を問う社会は野蛮

これは余談ですが、親の教育が子どもに影響を及ぼせないのなら、子どもの犯罪に親の責任を問う社会は野蛮です。

どうしても、犯罪を犯した本人以外に責任を取らせるのなら、そのような社会を形成してしまった、社会全体の責任になるでしょう。

また、異常犯罪は本人の気質(遺伝子)によるところでしょうから、親の責任を問う等論外です。あえて親に責任を問うのなら、遺伝子を提供した責任となりますので、これは危険な優生学です。

かつてマスコミに追いかけ回されて自殺した親がいますよね。

私はこのような風潮は極めて野蛮だと思います。

家庭内でどのように子育てをすればいいのか

ちょっと話が反れました。

それでは、私たち親は家庭内でどのように子育てをすればいいのでしょうか。

著者はこのように述べています。

子どもには愛情が必要だからと子どもを愛するのではなく、いとおしいから愛するのだ。彼らとともに過ごせることを楽しもう。自分が教えられることを教えてあげればいいのだ。気を楽にもって。彼らがどう育つかは、あなたの育て方を反映したものではない。彼らを完璧な人間に育て上げることもできなければ、堕落させることもできない。それはあなたが決めることではない。

まとめ

本書はかなり分厚いです。

私の記事も拙いところがあり、著者の真意全てを紹介出来るわけではありません。

ここで感じる疑問点については、是非本書を読んで納得して下さい。

また、この本を読めば子育ての肩の荷も少しは軽くなると思います。

Go for broke!

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