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名著「株式投資の未来」もアカデミックな理論に過ぎない

私はあまり存じ上げないのですが、「経営学」なる学問があります。

その名の通り、経営を学問しているわけです。

で、大学にも「経営学科」というものがあり、その経営学を教える教授陣がいます。

となれば、当然次のような疑問が湧きます。

経営学を教えているんだから、その教授が会社を経営すればうまく経営できるんじゃね?、と。

しかしそうは問屋がおろしません。経営学を教えている教授が、会社を経営してもうまくいくはずもなく、あれはあくまでもアカデミックとしての経営学なのです。

世界恐慌時の配当再投資効果

何故このような話しをしたかと言えば、ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」がまさにそれだからです。

最近この本を再度読み返していたんですが、第10章に登場する、ある仮定に引っかかりを感じるのです。

ある仮定とは、世界恐慌の発生した1929年9月に株式(S&P500)と債券にそれぞれ1,000ドルずつ投資したと仮定して、その時の株価が回復する25年後の1954年11月にどのようになっているのか、というものです。

世界恐慌が発生した場合

史実と同じように世界恐慌が発生した場合、1954年11月時点で、株式が4,440ドル、債券が2,530ドルへとそれぞれ資産が増加しています。

世界恐慌が発生しなかった場合

その逆に配当も減少せず、株価も25年間ずっと横ばいだった場合、つまり世界恐慌が発生しなかったとしたら、株式の資産額は1,070ドルと、初期投資額の1,000ドルとほぼ同じなのです

何故このようになるのかは、皆さんご存知のとおり、世界恐慌の発生により株価が下落し、配当利回りが上昇したことによって、配当再投資の効果が存分に発揮されたからです。

アカデミックな理論と現実論

・・・と、まぁそれはそうなんですがね。

これをなるほどと頷くことが出来るのは、私達が世界恐慌後の未来を知っているからです。

あの当時は、株価が80%も90%も暴落して、路上生活者が溢れかえり、自分自身も会社から解雇されるのが普通の時代です。

しかもその「お先真っ暗な時代」がいつまで続くのかも分かりません。

10年経っても、あと15年続くわけです。しかも、第二次世界大戦まで挟んでいる始末。

そんな時代に、呑気に株式投資をして、優雅に配当金を再投資することなんか出来るわけがありません。

規律を保つとか、そんなヤワなレベルの投資法じゃありません。頭が逝ってないと、続けられません。

つまり、「株式投資の未来」もアカデミックな理論としては正しいのでしょうが、現実論としては必ずしも正しいとは言えないのです。

まとめ

「株式投資の未来」が誉れ高い名著であることには変わりはありません。

私はこれからも、この本を投資のバイブルとして何回も読み返すと思います。

が、世界恐慌時の投資パフォーマンスや、配当金に税金が考慮されていない点など、本書もアカデミックな理論に過ぎないことは確かです。

本書をバイブルにするのはいいでしょうが、原理主義には陥ってはダメでしょう。

Go for broke!

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